感情・心理用語

共感疲労とは?人のつらさをもらいすぎてしまうとき

2026-05-18

友人の愚痴を何時間も聞いて、家に帰ったらぐったりしてしまった。パートナーの不安に寄り添い続けて、気づいたら自分が限界になっていた——そんな経験がある方は、共感疲労という言葉を知っておくといいかもしれません。

共感疲労ってどういうこと?

共感疲労(コンパッション・ファティーグ)とは、人の感情的な苦しさや痛みを受け取り続けることによって生まれる、疲弊した状態のことです。

もともとは、医療・福祉・支援の仕事に就く専門職の間で注目された概念ですが、日常の人間関係でも同じことが起こります。

「共感力が高い」「人の気持ちがわかりやすい」という気質を持つ人は、意識しないうちに他者の感情を自分のものとして抱え込んでしまうことがあります。それが蓄積すると、気力が落ち、自分のことが後回しになり、「もう誰かの話を聞きたくない」という気持ちになることもあります。

こんな感覚がある人が気にしていることが多い

共感疲労が起きやすい状況

日常的に話を聞く立場にいる 職場でよく相談される、家族の感情の受け皿になっている、という状況が長く続くと消耗しやすくなります。

感情移入しやすい気質 ニュースや映画でも感情が動きやすい、HSP(高感受性)傾向がある方は、共感疲労が起きやすいと言われています。

自分のケアを後回しにしている 人を支えながら自分のことを置いておく時間が続くと、回復が間に合わなくなります。

どうすればいい?

「距離を置くこと」は冷たさではない 少し引いた距離から話を聞いたり、全部を受け取らなかったりすることは、関係を壊すことではありません。長く寄り添い続けるためにも、適切な距離が必要です。

バウンダリー(境界線)を引く 「今日はここまで」と決めてもいい。毎日の深夜の電話に応じなくてもいい。自分の限界を知って、相手にも伝えることが大切です。

自分へのコンパッションを優先する まず自分が安定していることが、誰かを支える前提になります。自分への思いやりを後回しにしない習慣が、共感疲労の予防につながります。

回復の時間をつくる 寄り添った後は、意識的に一人の時間を作りましょう。散歩、入浴、何もしない時間——どんな形でも「自分を取り戻す」時間が必要です。

誰かを大切に思うからこそ、疲れてしまうことがあります。それは弱さではなく、自分の感受性の証でもあります。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、医療上のアドバイスではありません。